仕事を辞める介護士と介護業界の問題

どの仕事でも辞める人は一定数いますが、中でも介護職は離職率が高い仕事と言われています。
実際厚生労働省の発表によると新入社員の離職率が16.4パーセントと、他業種に比べて群を抜いて多い状況です。
その背景には介護職のサービスが、競争化している事が関係しています。近い将来日本は超高齢者社会に突入するので、介護業界の需要は確実に伸びます。
その為他業種から多くの企業が介護業界に進出しているので、介護施設は高齢者の取り合いになってくるでしょう。
どの施設でもより良いサービスを提供しようと奮闘する結果、業務内容が曖昧になっているのが問題なのです。
例えば当初は食事補助と入浴補助を契約したはずの訪問介護で、実際に介護士が行くと、利用者に掃除や洗濯等他の仕事を頼まれる事は日常茶飯事です。
介護士には本来契約外の事をする義務は無いですが、会社側は細かく線引きしてしまうと利用者が他に移ってしまうかもしれないと懸念して、出来る範囲の事はしてあげてほしいと介護士に伝えています。
よって介護士は当初の契約だけでは終わらず、時間内で目一杯働かされる事が頻繁に起こっているのです。
現場では割に合わないと言う声が多発し、中には待遇の不満から辞職に至る人も少なくありません。
その結果介護業界では介護士不足が原因で倒産する介護施設が出る程、介護士不足が問題となっています。
介護士の確保は介護業界だけで無く、今後日本全体で取り組むべき問題なのです。